ふしぎ駄菓子屋 銭天堂17(ソフトカバー) – 2022/4/13 廣嶋玲子 (著), jyajya (イラスト)
「銭天堂17 作:廣嶋玲子 絵:jyajya」を読んでみた。
前回も感想を書いたけど、改めて書き直す。前のは物語がさっぱりわからなかったけど、順番に読んだら、理解できた。……読み切りだから飛ばしても大丈夫かなと思ったけど、そうでもなかった。
教授の新たな計画が動く巻。
『とりあげもち』
あげてしまったものを取り返したい男の子が『とりあげもち』を買う物語。
注意書きを読まなかったせいで……といういつものバッドエンド。
個人的には『とりあげ』ではなくて、もっといい言葉がなかったのかなと思ってしまった。そして、これ物の所有境界の話だなぁと思ってしまった。
『ルールキャラメル』
父親が家族の食事も食べてしまうので困ってしまう女の子が『ルールキャラメル』を買う物語。キャラメルは2つで『××の時は○○すること』の形に添うルールを作るという親切さ。こういうのって文面を作るのが大変だけど、テンプレートがあると楽だよね。
ただ、それとは別で男性側の無頓着さというか、そういうのには辟易する。そして、家族であっても食事の境界は必要。
『断捨離だんご』
断捨離が高じて家族の物を捨てることで離婚危機になる女性が夫も同じく断捨離好きになれば離婚しないと思い『断捨離だんご』を買う話。
これも自分のものと相手のものという境界の話だなぁ。
『とある部屋の中で』
やっと理解できた。教授とそのたくらみ仲間との会話なのね。
『おおらか落花生』
人の顔色をうかがわないおおらかさがほしい女の子が、銭天堂の『おおらか落花生』をクラスメイトと一緒に食べる話。
ほんわかとした終わりで好きだけど、『おおらか』という言葉であっているのかな?と引っかかってしまった。
『いた板チョコ』
注射嫌いな男性が、痛みが消えるという『いた板チョコ』を買うお話。
大人も痛みがいやだと子供に教えるにはいいけど、ラストの下心は気持ち悪い。看護師は仕事で優しくしてるだけ。
『スカウトまんじゅう』
銭天堂で『スカウトまんじゅう』を買った男が、『星柿』を買って食べたスター女優を育てる話。実は『星柿』は……。という転び方が面白いなと思った。
ここまで、ちらほら出てきた教授の連絡相手『蔵木くん』がこのスカウトまんじゅうの力を持つ人間だとわかる。
そしてラストでイチゴ色の髯の怪童が現れて、『銭天堂』と『たたりめ堂』は関わることができないのでこの計画は使えないことを教えてくれる。
ここまでの計画が無になるってそれでいいの???とも思ったけど、商品は面白かったし、それでもいいのか。
家族内でも『境界があるよ』という物語が多かったなぁと思う。あとは、商品名ありきのせいなのか、その悩み事は本当にその言葉で解決するものなのか??と思うものも。でもこれは、考えすぎかなー。あまり気にしてもしょうがないものな。
一年前に読んだ本だったのか。あれから、一年経っちゃったのかーと思ってしまった。
さて、あと図書館の銭天堂は少し(25/04現在20巻まで置いてある)。派生本がいくつか出てるみたいだけど、本編だけ読むのだ。
銭天堂1
銭天堂2
銭天堂3
銭天堂4
銭天堂5
銭天堂6
銭天堂7
銭天堂8
銭天堂9
銭天堂10
銭天堂11
銭天堂12
銭天堂13
銭天堂14
銭天堂15
銭天堂16
銭天堂17
銭天堂18
銭天堂19
銭天堂20