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「銭天堂14」を読んで

2025/03/14

ふしぎ駄菓子屋 銭天堂14 – 2020/9/1 廣嶋玲子 (著), jyajya (イラスト)
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 (14)

「銭天堂14 作:廣嶋玲子 絵:jyajya」を読んでみた。

研究員……『見定メーター』を買った女の子のパパが六条教授に反対意見を言うシーンから始まってた。わくわくする。この研究員のエピソード、アニメで見ていてもぶつ切りでどういうこと??と思ってたけど、小説だとゆっくり読める。

『もてもてもち』
女子にモテたい男の子が『もてもてもち』を買う話。「イケ面」とどちらにするかと差し出してくるのもいい。そういうえば、そういうアイテムもあったと懐かしくなる。
研究所のお守りで支払い。
教訓的だなと思う。

『チリチリチェリー』
からいものを食べれるようになりたい男の子が『チリチリチェリー』を買う話。
これ、本当に危険だからやめた方がいいし小学一年生にからし入りのホットドックを渡す親も大丈夫か?と思ってしまった。辛みは痛みだから、子供が食べることができないのは当たり前。
からかっていた兄も男の子に「自分もその年齢の時は食べれなかった」と後から言ってるけど、だったら親が弟へのからかいを見た時点で「あなたもその年だったら無理だったでしょ。人をからかわない」と注意しないとおかしい。
あと、激辛カレーを子供に渡した大人たちも狂ってるし、絶対に子供に渡しちゃいけない。虐待の物語でしかない。いい加減、こういう物語はやめてほしい。笑えないし、楽しくない。

『プレゼント扇子』
プレゼント選びに困っていた女性が『プレゼント扇子』を買う話。
センスと扇子がかけてある。そして、自分で選んだものもちゃんと喜んでもらえていたというオチ。……プレゼント扇子は便利だけど、そこまで考えてる人ってちゃんと『相手を見てる』から、自分で選んだもので間違いはほとんどないんだろうなーと思った。

『ある研究員の決意』
お守り袋に仕掛けをする……。ドキドキワクワクシーン。

『タイムライム』
たくさんの習い事や塾で時間がない女の子が『タイムライム』を買う話。
タイムライム……アニメで見てても面白かった。おまじないも楽しいよね。そして、stopを忘れるのもあるあるな気がする。
お守り袋からの支払い。

『レアレアチーズケーキ』
価値ある骨董品の見分けが出来るようになりたい老人が『レアレアチーズケーキ』を買う話。
骨董品の目利きができるようになったけれど、生ものには当たるようになったというオチ。言葉遊びが楽しい。

『みせびら菓子と……』
羨ましがられたい女性が「みせびら菓子」を買う話。
こういう女性はめんどくさいなぁと思いながら、読んでしまった。こういう人に近づいたことがないのでよくわからない。
そして、「と……」とあるので、もうひとつの商品もある。
子どもがママを心配して『ほっとけケーキ』を買ってママに渡す。こっちの物語はほんわかする。

ほっとけケーキは研究所のお守りで支払い。そこに紅子へのメッセージが入っていて……という終わりだった。

研究員さんがひっそり密告するのは次の巻かな。
よどみちゃんの物語があんなにいろいろあったのに、研究所は本当にじわじわじっくりだなぁと思ってしまった。

銭天堂は虐待以外の物語でお願いしたい。 あと、子供たちへのモラルももう少し高めに。

ごちそうさまでした。


『銭天堂14』