ふしぎ駄菓子屋 銭天堂11 – 2019/4/18 廣嶋玲子 (著), jyajya (イラスト)
「銭天堂11 作:廣嶋玲子 絵:jyajya」を読んでみた。
解凍されてしまった『たたりめ堂のよどみちゃん』の話……。逮捕されて、氷漬けになり、三度目の正直(?)の銭天堂への嫌がらせ。
『ダイナソーダと遺跡おかき』
化石に興味を持った男の子は銭天堂でダイナソーダを買う話。
大人の期待に応えたくてよどみちゃんの遺跡おかきを口にしてしまうけれど、それはそれで幸せな結果になっているの良かった。よどみちゃんのお菓子でも不幸決定というわけではない。
『虫よけ香水』
虫きらいの女性が虫よけ香水を買う話。駄菓子屋に香水が??と思ったけど、深く考えない。よどみちゃんは虫よけ香水の効果を強めるアイテムを女性におまけとして渡す。
ポジティブすぎる話続きで、読んでいて楽しい。こちらもよどみちゃんのアイテムを使っても幸せになっていく。
『チュチュットチューインガムとつまみぐいサブレ』
勉強が苦手な男の子が他人の能力を少しだけ吸い取れるチュチュットチューインガムを銭天堂で買う話。よどみちゃんはもっとたくさんの人から能力を奪えるつまみぐいサブレを渡す。
駄菓子の名前から能力がイメージできなかった。この話は少しエグイ。
『異変』
金の招き猫さんが、不幸虫になってしまったという小さなエピソード。
『いそげもちとのんびりりんご』
のんびりやの女の子が銭天堂でいそげもちを買う話。せっかちな友人がのんびりリンゴを食べていて……。
友情モノで読んでいて楽しかった。
『すいすいソーダ水と先頭糖』
背が小さくて、人ごみで迷子になりやすい女の子がすいすいソーダ水を銭天堂で買う話。よどみちゃんが何でも先頭になるという先頭糖を渡して……。
副作用(?)になるほどと思った。これも不幸になるのかなと思ったけれど、「考え方一つで変わる」という紅子の言葉がこれまでの物語を表していて納得できてしまった。
『引きさきイカ』
人をうらやんでいる男に引きさきイカを渡すよどみ。紅子はその引きさきイカとおもてなしティーを交換する。
紅子がよどみちゃんと紅子の名前を引きさきイカに書き引き裂く。
よどみちゃんとの決着がついてしまった。このシーン、アニメでも見たけど迫力満点だったのよね。
これで、一件落着……?
あの時の話でちらりと出ていたあのキャラがここではメインなの??みたいな人物の関りがすごいなと思ってしまう。登場人物多すぎだから駄菓子のエピソードとしてしか覚えてないけど、あのアイテムの時の話ねと思い出せるものが多いのすごい。どのアイテムも印象的だからだろうな……でも、さすがにもう全部は覚えられない。忘れてるのあると思う。
よどみちゃんの『しわがれた声』が出てこないのかぁ。アニメだとあの違和感すごいのよね。小説だと文字だけだから、あの声素材(?)がないとイメージできないだろうな。小説と映像の差を感じる。