ふしぎ駄菓子屋 銭天堂6 – 2016/5/24 廣嶋 玲子 (著), jyajya (イラスト)
「銭天堂6 作:廣嶋玲子 絵:jyajya」を読んでみた。
よどみちゃんが退散して、いつもの銭天堂。
裏表紙にひっそり手紙を運ぶオバケがいるのかわいい。
『ビッグリもなか』
大きくなりたいと思った男の子が買ったビッグリもなかは、大物になるというもなかだったという話。
言葉遊びかな……と思ってしまった。『大きくなりたい=身長が伸びてほしい』という願いに、『大きくなりたい=大物になる』ってなかなか結び付かないけど。
『バランスラスク』
綺麗好きとズボラなカップルは喧嘩が絶えない。二人が一緒にいたいという思いのためにバランスラスクを買う話。
綺麗好きな男とズボラな女の話だけど、こういうのは子供が出来て掃除にまで気が回らなくなると、男性側が苦情を言い出すのよね。……それが一足先に分かってよかったって言う話にもなりそうだなぁと思ってしまった。
『がまんエンピツ』
落ちていたがまんエンピツを拾った男の子の話。正規ルートではない物語。
おトイレの我慢は体によくないし、『個室に入ったら、からかわれる』ってこれ徐々に変わってきているっていうのも見かけたのだけど。おトイレでからかうのはダメだっていう指導が入ってるんじゃなかったかな。こういう物語は『古い時代の物語』として読まれてるならいいなと思う。
『闇の中の鳥かご』
プロローグとエピローグのつなぎの短い話。
『チャーミングミ』
可愛くなりたい犬がチャーミングミを食べる話。
突っ込んではダメなのかもしれないけど……犬ってグミを食べていいの?と思ってしまった。動物には動物用の食べ物じゃないとだめだよね。そういうの書いておかないと、間違って「食べさせていい」と思ってしまう子供がいたら困る。
『ラプンツェル・プレッツェル』
パパの髪を伸ばしたくて、ラプンツェル。プレッツェルを買った女の子の話。
最初は見た目差別になりそうだなぁと思って見てたけど、最終的に『剥げててもいい』という話になってた。でも、それとは別に『子どもの気持ち』は無視してる部分もあるので、もう少し『大人キャラ』がいてほしいと思う。単に「どんな姿でもいいだろ」っていうかっこよさじゃなくて、「子どもの話は聞き逃さない」っていうかっこよさも欲しいところ。
『子守コウモリ』
赤ん坊の子守に疲れた母親が子守コウモリを買う話。
これ……子育て支援がない社会も問題だし、頼れる人がいないのも問題だし、母は強し……みたいな物語になってるのも問題だし、突っ込みどころが多すぎた。
『言葉を話しかけられていない』か『話しかけられる時間が短い』と子供の発話も遅くなるはず。コウモリが人間の言葉で話しながらあやしてたなら別だけど、アイテム的にそういうものではない感じなので、発話できるようになってよかったねとは思う。
下手したら検診で発達の遅れを指摘される可能性もあったよね。という、無駄なことを考えてしまった。
最後はお手紙をもらって終わりだった。
裏表紙のあの手紙がここに繋がるのねと思ってしまった。
ごちそうさまでした。
アニメの映像……忘れかけてて、普通に読んでしまっている。