ふしぎ駄菓子屋 銭天堂4 – 2015/5/20 廣嶋 玲子 (著), jyajya (イラスト)
「銭天堂4 作:廣嶋玲子 絵:jyajya」を読んでみた。
よどみちゃんとの対決のお話……。対決というか、一方的な押し付け。銭天堂のお菓子にたたりめ堂のお菓子をぶつけてくるのは面白いなと思った。アニメだと映像優位でドロドロした感じに見えたけど、文章だと『チクチクする』という文章が多用されててそういう雰囲気だったのかと思った。
『ヤマ缶詰とずるずるあげもち』
テストでいい点数を取るためのお菓子対決。ずるをするだけのずるずるあげもちを選んだので、知識が身についていなくて後悔する話。
教訓の押し付けっぽくてもやっとする。
テストの点数がいいからとゲームも漫画も読み放題となってたけど、ゲームルールを作ってないのは家庭教育どうなってるの?と思ってしまった。
『ウルフまんじゅう』
いじめられっ子が力を得るためのまんじゅうを食べたけれど、その力で他人を傷つけるようになってしまう。最終的にまんじゅうの力を手放すお話。
これも押し付けっぽい。そして、いじめの解決は大人の役目なので、こういう『虐められたら仕返ししよう』という物語はそろそろ絶滅して欲しい。
『眠り貯金箱と眠れませんべい』
仕事のために眠らない女性から眠り貯金箱の話を聞いて、銭天堂へと向かう。しかし、手にしたのはたたりめ堂の眠れませんべい。眠らないことで事故にあう話。
これはサイト作成の仕事との事だったけど、『星が散るようなサイト』って今どき見たことないと思ってしまった。10年前……微妙。あったかな。
そして、それとは別で、眠らずに仕事するのは死ぬので辞めろと思う。児童書なら、ホワイト企業を出してあげて。もしくは、ブラック企業は企業側になにか罰が当たるみたいな物語にしてほしい。
『ゴブリンチョコエッグ』
家来が欲しい女の子が買ったのはゴブリンチョコエッグ。でも、このゴブリンは少しひねくれ者で使いづらい。そこで、女の子は隣の家のおばあさんにゴブリンをひっそり渡す物語。
最初はちょっと嫌な感じのキャラクターかなと思ったけど、最後はほっこりした。『何も知らない方が上手く行く』というオチは好き。
『虫歯あられ』
歯磨きナッツをもう一度買いたくて銭天堂に入った男の子は、たたりめ堂で虫歯あられを貰う。人に虫歯をうつす虫歯あられを好きな子に渡した途端、たたりめ堂との契約が終了して、虫歯で歯を失う物語。
わかりやすい教訓と、わかりやすい嫌なキャラ。アニメそのままだなぁと思って読んでしまった。押し付けがましい部分はあるのだけど、わかりやすいせいか、そこまで嫌な感じがしない。なんでだろ。
『虹色水あめ』
突然デッサン力を付けた友人をねたむ心を持ってしまったけれど、それが嫌で『心が綺麗になるもの』として虹色水あめを買った少女。デッサン力を上げた友人がたたりめ堂の菓子でそうなったと知り、友人を助けるために虹色水あめを使う物語。
これ、アニメだと前後編の2話に分かれてて、ドキドキしながら見た。水あめの色が変わっていく部分が好き。
よどみと紅子の個人的(?)な争いが最後には一応『もうやめましょう』という紅子の提案で一段落な感じになっている。でも、よどみは不満そうなので、この後まだ何かあるんだろうなと……。アニメで見ているから先も知ってるけど、でも文章を読みたいので文章だとこうなるんだなと。
ところで、よどみは小さい姿だけど、声はしわがれてるし、態度もでかいので年齢設定がよくわからない。文章で『7歳くらいの女の子』と書いてあって、それくらいのサイズ設定でデザインされてるのかと思ってしまった。アニメの方が年齢がわからない。紅子もだけど、何歳くらいの設定でデザインされてるのだろう。いつも『おばさん』設定なのよね。30代?40代?どの辺りの世代設定? まさか20代設定だろうか。ありえなくもない。子供からすると20代も充分『おばさん』なのよね。
児童書だと『おばさん』の範囲が広すぎて、ほんと分からない。
銭天堂キャラは年齢不詳が多すぎる。
まだ読める本でよかった。ごちそうさまでした。