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絵本「いただきます ごちそうさま 怪談えほん13」を読んで

2025/07/20

怪談えほん (13) いただきます。ごちそうさま。 (怪談えほん 13)  – 2021/1/20
あさの あつこ (著), 東 雅夫 (編集), 加藤 休ミ (イラスト)

いただきます。ごちそうさま。 (怪談えほん)

絵本「いただきます ごちそうさま 怪談えほん13 作:あさのあつこ 絵:加藤休ミ 編:東雅夫」を読んでみた。

私好みのグロテスクさで大満足。タイトルからもしかしてと思ってたけど、思った以上のものだった。

表紙は人の絵……男の子の絵のように見えて、実は食材。イチゴと卵の目に、耳はパスタと……何?口はご飯で、首元は唐揚げと鮭とレタス。お腹がすくような絵。

物語は何でも食べる男の子の話。おやさい、おにく、おさかなに、サンドイッチ、シチュー、てんぷらにケーキと食べ物がたくさん並んでいく。パパもままも食べることを褒めてくれる、やがて男の子は犬を食べ友達を食べて……。
最後はそうなるのかと思ってしまった。何でも食べる子どもを褒める親たちは……。

カラフルな色の世界だったのが、最後は白黒で描いてある。恐怖は白黒の中。そして、背表紙の意味が『男の子が食べ終えた後』だと思ったものとは変わってしまった。この仕掛け、面白いなと思ってしまった。

食べ終えたではなくて、食べられた後になる物語。ごちそうさまでした。


絵本『いただきます ごちそうさま 怪談えほん13