怪談えほん (13) いただきます。ごちそうさま。 (怪談えほん 13) – 2021/1/20
あさの あつこ (著), 東 雅夫 (編集), 加藤 休ミ (イラスト)
絵本「いただきます ごちそうさま 怪談えほん13 作:あさのあつこ 絵:加藤休ミ 編:東雅夫」を読んでみた。
私好みのグロテスクさで大満足。タイトルからもしかしてと思ってたけど、思った以上のものだった。
表紙は人の絵……男の子の絵のように見えて、実は食材。イチゴと卵の目に、耳はパスタと……何?口はご飯で、首元は唐揚げと鮭とレタス。お腹がすくような絵。
物語は何でも食べる男の子の話。おやさい、おにく、おさかなに、サンドイッチ、シチュー、てんぷらにケーキと食べ物がたくさん並んでいく。パパもままも食べることを褒めてくれる、やがて男の子は犬を食べ友達を食べて……。
最後はそうなるのかと思ってしまった。何でも食べる子どもを褒める親たちは……。
カラフルな色の世界だったのが、最後は白黒で描いてある。恐怖は白黒の中。そして、背表紙の意味が『男の子が食べ終えた後』だと思ったものとは変わってしまった。この仕掛け、面白いなと思ってしまった。
食べ終えたではなくて、食べられた後になる物語。ごちそうさまでした。
怪談えほんシリーズ感想
「悪い本 怪談えほん1」を読んで
「マイマイとナイナイ 怪談えほん2」を読んで
「いるの いないの 怪談えほん3」を読んで
「ゆうれいのまち 怪談えほん4」を読んで
「ちょうつがい きいきい 怪談えほん5」を読んで
「かがみのなか 怪談えほん6」を読んで
「おんなのしろいあし 怪談えほん7」を読んで
「くうきにんげん 怪談えほん8」を読んで
「こっちをみてる 怪談えほん9」を読んで
「はこ 怪談えほん10」を読んで
「まどのそと 怪談えほん11」を読んで
「おろしてください 怪談えほん12」を読んで
「いただきます ごちそうさま 怪談えほん13」を読んで
「おめん 怪談えほん14」を読んで