怪談小泉八雲のこわ~い話 (4) 単行本 – 2004/10/1 小泉 八雲 (原著), 高村 忠範 (著)
「小泉八雲のこわ~い話4 破られた約束 原作:小泉八雲 絵・文:高村忠範」を読んでみた。
3話が入っている。
・やぶられた約束
「新しい嫁はもらわない」と死にゆく妻と約束したのに、新しい妻を迎える男の話。
新妻が死霊になった元妻に殺される。
これ、なんで夫を殺して連れて行かないのかよく考えると不思議。夫を殺してあの世で夫婦になってた方がいいと思うのだけど。
・まもられた約束
旅に出る男が義弟に重陽の節句(9月9日)に戻ると約束したが、戻れそうになかったので死んで家に戻る。
死ぬって便利だなと思ってしまった。そこまでして約束を守ろうとしたことがすごいのだろうけど……死ぬってそんな都合がいいものかな。
・和解
貧乏になり妻を新しくしてのし上がった男が、元妻を思い出して、新しい妻を捨てて戻る話。
戻ったけど、元の妻はもうこの世の人間ではなかったという終わり。
男にとって都合がよすぎる。作中でも作者(文:高村忠則)の感想『(これも薄情だといえるのだが…)108p』という文章が入ってるの面白いなと思う。
昔話って改めて読むと、男に都合よく、女にとっては理不尽なものが多い気がしてしまった。作者の感想まで入ってるくらいだし。小泉八雲はこういう物語に何を感じながら集めていたんだろう。
ごちそうさまでした。