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「空駆けるジェーン」を読んで

空を駆けるジェーン: 空飛び猫物語 単行本 – 2001/9/1
アーシュラ・K. ル=グウィン (著), S.D. シンドラー (イラスト), Ursula K. Le Guin (原名)

空を駆けるジェーン 空飛び猫物語

「空駆けるジェーン 作:アーシュラ・K・ル=グウィン 絵:S.D.シンドラー 訳:村上春樹」を読んでみた。

空飛び猫シリーズ4冊目。時間が経っているせいなのか、本のサイズが違う。

喋ることが出来るようになった黒猫ジェーンの物語。
田舎の暮らしに飽きて、都会へと飛び出してしまうジェーン。兄姉たちからは都会は怖いところと言われていたけど、意外と快適に見えていた……のに?
ジェーンが気が付かないところで、『檻の中』に入れられていたことに気が付いてしまう。ジェーンはそこも飛び出して、母親の元へとたどり着き一緒に暮らす。


田舎のつまらなさと、都会の怖さと、でも都会にもいいところがあるよというホッとしたオチになっている。そして、羽があるので出入り自由で飛び立つのも自由。
絵も素敵。物語も素敵。

そして、注釈もあとがきもいらない。
猫が母系だから、子育てを手伝うために娘が帰ってくることがある。となってたけど、物語の中ではそんな意味で書かれてないし、不要な情報。ジェーンは子育て手伝うために戻ってきてるわけではない。単に『行く場所』がここしかなかったというだけ。
「あとがき」にはだらだらとアーシュラ・K・ル・グウィンという作家の説明を書いてるけど、それ、全部どうでもいいからおすすめの一冊を書けって思ってしまった。
ル・グウィン作品を読みたい人間にとっては要らない情報盛りだくさんなの、やめてほしい。翻訳者目当てで読んでないんだわ。原作者目当てで読んでるの。


翻訳、別の人にして改めて読みたい……と思ってしまう。ライ麦畑は別の人の翻訳があったからよかったけど、空飛び猫シリーズはこれだけだしな。何、読まされてるのかわかんなくなってしまった。雑音なしの純粋な作品だけを読みたい。

ますます村上春樹が嫌いになった。
ごちそうさま。もう二度と、読みたい本の中にこの翻訳者が入って来ませんように。


空駆けるジェーン


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