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絵本「象の草紙 絵本御伽草子」を読んで

2025/05/20

[現代版]絵本 御伽草子 象の草子 単行本(ソフトカバー)
– 2015/10/8 堀江 敏幸 (著), MARUU (著)

[現代版]絵本 御伽草子 象の草子

絵本「象の草紙 絵本御伽草子 文:堀江敏幸 絵:MARUU」を読んでみた。

大人向け絵本なので、難しい言葉が続いていて、正直、読み解きが難しかった。

ゾウがネコとネズミの仲裁に入る物語……だと思って読んでみたけど、自信はない。
ネコを解き放っていいぞというお触れが出て、ネズミは猫があちこちにいて外にも出られず困っていると訴えに来る。ネズミの訴えの後には、ネコがまた繋がれるのは嫌だと訴えに来る。では、「ネズミ以外を食べることはできないのか」と提案し『あんもらか』を食べてみることにすると、意外といけたが、ネコは解かれたまま。
ネズミは最終的に猫から逃げるために引っ越しを決める。

理解できた部分だけを繋ぐとこんな感じ。言葉が難しいのと、開かれている漢字が多いので、そこにつまづく。ひらいていると読みやすいけれど、意味が掴めない。句読点少な目、区切りがわかりづらいのも一因。

でも、『あんもらか』を食べるシーンは面白かった。
『智恵胡椒の詩行をおもいだしながらわたしも師も音さえたてずにのみこみました。』21p
智恵子抄のもじりがある……と思って読み続けるとその後も智恵子抄のフレーズが出てきた。これ、わかるととても面白い。もしかして、他にもこういうのがあったのかな。ここしか気が付けなかった。そして、『あんもらか』がわからない。これもなにかのもじり?と思って調べたら、マンゴーのことだった。餡の最中(もなか)みたいなものかなと勝手に想像してしまった。

最後には御伽草子の原典が載っている。こちらはさらに難しくて、物語と照らし合わせて何とか理解した。漢字の読み方、文字記号が難しい。

原典は『猫のさうし』
少し調べると青空文庫に別作品があったので、リンクしておく。『猫の草紙
青空文庫の作:楠山正雄は短くてわかりやすく書かれてる。象ではなくて、人間の法師がネコとネズミの仲裁を務めるという物語。そういえば、原典の方も象は出てきてなかったな。難しすぎて、読むのに必死で気が付かなかった。

大人の絵本、難しすぎた。
ごちそうさまでした。

絵本『象の草紙


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