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絵本「PIHOTEK 北極を風と歩く」を読んで

2025/07/20

PIHOTEK 北極を風と歩く (講談社の創作絵本) 大型本 – 2022/8/12
荻田 泰永 (著), 井上 奈奈 (著)

PIHOTEK  北極を風と歩く (講談社の創作絵本)

絵本「PIHOTEK 北極を風と歩く 文:荻田泰永 絵:井上奈奈」を読んでみた。

アルファベット部分の読み方は『ピヒュッティ』意味は『雪の中を歩いて旅する男』だということが、あとがきに書いてある。

物語は北極探検の様子と、北極の動物たちと、探検時に感じたことなどが綺麗な文章で書かれてる。絵と相まって、涼しくていい。白い色が多めで、表紙も白い。


あとがきも読みごたえがあった。北極探検家の書いた絵本。私はクレージージャーニーの番組でこの絵本を知って読んでみようと思った。
綺麗で不思議な感じの絵が好き。
動物たちも可愛くて、過酷な環境だということがわかる。ホッキョクグマ、アザラシ、ジャコウウシ、ライチョウ、ホッキョクウサギ、ホッキョクオオカミ、カリブー、意外とたくさん動物がいる。でも、北極で生きるのは大変。冒険も大変。

そして、『闇の左手』を思い出してしまった。あの作品も、氷原をそりに荷物を積んで引っ張って右往左往する物語。文章だけで詳しく書いてあったけど、イメージに必要な絵の情報が足りなくてどういうことかなとずっと思ってた。この冒険家の話を見てイメージが補完できた。

そして、あとがきは……。これだけで一冊本がかけそうなくらい濃厚だなと思った。
もしかして、他の本と連動しているのだろうか。
『環境問題とは数字の問題ではない。命の問題だ』
確かにそうなのだけど、絵本にこれを書くことで、絵本の世界が崩れてしまうような気もしてしまう。うーん。難しい。


真っ白な明日のための絵本だった。ごちそうさまでした。


絵本『PIHOTEK 北極を風と歩く