深読み! 絵本『せいめいのれきし』 (岩波科学ライブラリー) – 2017/4/14 真鍋 真 (著)
「深読み!絵本『せいめいのれきし』 著:真鍋真」を読んでみた。
「絵本 せいめいのれきし」の解説本。
これを見つけたのは、絵本のタイトルで書籍検索をかけたら出てきたから。検索機能、すごい。こういう関連本も引っかけてくれるのかと思ってしまった。
でも、絵本の解説本って何?と思ってたら、本当に解説本だった。
歴史……そう。歴史は新しい情報が出てくることで変わる。本が出版された当時の情報と今は変わってしまってる部分は『改訂版』として新しい絵本を出している。という話から始まり、絵本の中には収まり切らなかった情報をこれでもかと事細かに説明している。
しっかり、『絵』の引用をして、ここに書いてあるこの生物は~~という説明になってる。
絵本を読むときは文章を中心に見てたので、『絵』で解説あるのがいい。こんな動物いた?? え?これって、馬? ん?サル??と新たに発見しながら、絵本と見比べて解説本を読んだ。
面白い。絵本への愛があふれすぎていて、細かい。
もちろん、新しく見つかった化石や、図解なども載っていて絵本に出てきた生物の事がより分かるようになっている。
一番面白いと思ったのは
「チキンを食べながら学ぶ鳥類進化」44p
小タイトルからして、ナニコレ?だけど、読むと骨の説明をしつつ、『今度食べたときには気にかけてみてね』という話だった。雑食な人間が一番怖い。
女性の古生物学者になったかもしれないメアリー・アニングの話も興味深かった。
彼女の家は恐竜の化石を発見して家計を立てていて、彼女も多数の化石を見つけたという話。当時、女性差別が激しくなければ、彼女は発見だけではなくて研究もしていたのではないかとなっていた。そういう女性がいたことが素敵だなと思う。
解説本も素敵で読んでいてワクワクした。
ごちそうさまでした。