「バールナース~こじらせナースの異世界チートはゾンビゲーのち身バレ。ところにより恋になるでしょう。~ 作:threehyphens」
WEB小説を読書に入れるべきかどうか……は迷う。でも、読み物としては変わらないよね。と思って、読書に入れる。
この作品はたまたま『Twitter(現X)』で「ゾーニングに配慮した作品です」と作者さんが言っていたので読んでみることにした。でも、正直この作品のタイトルで私はどうしようか迷ってしまった。
『バールナース~こじらせナースの異世界チートはゾンビゲーのち身バレ。ところにより恋になるでしょう。~』
長いタイトルは検索で引っかかる様にしてるだけで、中身がスカスカという事が多い。でも、よく読めば『バールナース』までが作者が言いたいタイトルなのかなと。残りは流行りに乗っかってつけたのかな……と思って十話まで進めたらマシかなと思って読んでみた。
ハマった。
美少女キャラ設定らしいけど、エロ(ラッキースケベ)設定がない。ゾンビゲームなので暴力・残虐はあるけど、配慮がされている。というか、ネタにしてる。
物語自体のノリがいい。恋愛シーンがメインになるとちょっとなと思ったけど、キャラが恋愛に向かない性格になってる。『相手の事が気になるけど、好きではないし、助けてくれたから助けたいだけで……』という話で進むので、読んでいて面白い。
露骨なアタックをするキャラが一人いるにはいるけど、それも相手が上手く答えてくれないという切ない立場にいるので面白い。
メインキャラ4人が濃い。恋愛はあるけどがっつりそっちに行くわけではない。メインは『大切な人を取り戻すために進む』という形で進むし、いい感じで障害物もあって読んでいて楽しい。
基本的に私は『冒険もの』が好き。そこにうまくヒットした。
恋愛中心やエロが出てくるならやめてやると思って読んだのに、全く出てこない。それどころか、少し強引だけど男性キャラたちはみんな紳士だ。
あとやたらと詳しい専門用語が出てくるのも……意味は半分以上わからないけど、無駄に知識広くてどこでそれを拾うんだろうと思ってしまった。作者さんの知識の幅に脱帽。
しかもそれが、『キャラが楽しく説明する』という形で入って来るので、読んでいて邪魔ではない。こういうの下手に入ると作者の知識自慢になってしまう。
解説がちょこちょこ入るのも面白い。
という事で、本編を読み終えたけど、残りの後日談もゆっくり読みたい。後日談の感想は書かない。ここでは本編が面白かったよというだけの感想です。