翻訳できない世界のことば – 2016/4/11
エラ・フランシス・サンダース (著), 前田 まゆみ (翻訳)
「翻訳できない世界のことば 著:エラ・フランシス・サンダース 訳:前田まゆみ」を読んでみた。
絵本形式で見開き2ページで一つの単語の説明がしてある。
サクサク読めて楽しい。
日本語も混ざっているのは意外だったけど、楽しめた。ただ、発音などは書いてあるままではない場合もあるかもなとか、意味が若干違うモノもあるだろうなとは思うので、そのまま信じるのは注意かもしれない。
私は単に『読み物』として面白いなと思う。
気になった単語。+感想
:コンムオーベレ(イタリア語):
涙ぐむような物語にふれたとき、感動して、胸が熱くなる。
+物語の言葉はすごく気になる。一緒に描かれてるイラストも好き。
:キリグ(タガログ語):
おなかの中に蝶が舞っている気分。たいてい、ロマンチックなことや、すてきなことが起きたときに感じる。
+お腹の中に蝶……うん。わからないけど、ワクワクした感じなのかな。
:ティーマ (アイスランド語):
時間やお金があるのに、それを費やす気持ちの準備ができていない。
+お金や時間の大切さ故なのか、ケチみたいな意味なのかと思ったけど、解説は前者っぽい感じだった。
:シュリマズル(イディッシュ語):
不運としか言いようのない人
+黒猫の絵も描かれてるけど、ご愁傷様みたいな感じかな。
:ウブントゥ(ズールー語):
本来は、「あなたの中に私は私の価値を見出し、私の中にあなたはあなたの価値を見出す」という意味で「人のやさしさ」を表す。
+いいなと思う。お互いの中にお互いの価値を見出す。素敵。
:マミラピンアタパイ(ヤガン語):
同じことを望んだり考えたりしている2人の間で、何も言わずにお互い了解していること。(2人とも、言葉にしたいと思っていない)
+阿吽の呼吸みたいな事だろうか。
:ヤーアブルニー(アラビア語):
直訳すると「あなたが私を葬る」 その人なしでは生きられないから、その人の前で死んでしまいたい、という美しく暗い望み。
+重い……重すぎるその感情に言葉があるのすごい。
:ゴーヤー(ウルドゥー語):
信じ切ってしまうこと。すばらしい語りを聞いて、「まるで」ではんく、全くの真実に感じられることを言う。
+現実を忘れてしまうような物語や語りという意味らしい。わかるような、わからないような……。ゴーヤーって苦いアレが浮かぶ。
:ナーズ(ウルドゥー語):
だれかに無条件に愛されることによって生まれてくる、自信と心の安定。
+これは親子間でもありの感情なのだろうか?恋人のように他人限定の感情?
中々、面白かった。『積読』があるのは……どうなのかなとは思ったけど。これ、いつからある言葉なの?と思う。
言葉の数は多くないけど、絵と言葉の説明と解説がついていて読みやすいのはよかった。
満足な一冊。