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絵本「二番目の悪者」を読んで

2024/03/10

二番目の悪者 単行本 – 2014/11/26
 林 木林 (著), 庄野 ナホコ (著)

二番目の悪者

「二番目の悪者 作:林木林 絵:庄野ナホコ」を読んでみた。

てのひらより少しだけ大きい絵本。いつもの絵本よりは小さ目。
中身はがっつり大人向け……中学生ぐらいの子供向け?

王様になりたい金のライオンは優しいと評判の銀のライオンの悪いうわさを流す。それを信じた他の動物たちは、金のライオンを王様にする。金のライオンは民の事を考えない劣悪な政治を行って、国を亡ぼすという物語。


『これが全て作り話だと言い切れるだろうか?』

最初のこの文が怖すぎる。

『誰かにとって都合のよい嘘が世界を変えてしまうことさえある。
だからこそ、なんどでもたしかめよう』

最後の方のこの文章が、確かにそうなのだけど……と思う。
特にインターネットの情報は嘘も本当も全て流れてくる。良くも悪くも、情報が何度も繰り返されると人は信じてしまう。もちろん、インターネットに限らず、テレビ、新聞も同じだけどインターネットは情報量が違う。


―信じたくなった時こそ、立ち止まる―


という事は必要だろうなとは思う。でも、人間、そんなに賢くないし、現状『処理能力が追い付かないくらいの情報量』になっているような気がする。だから人は『信じたい情報だけを抜き取って蓄積する』

私もそうなのだろうけど……。気をつけたいと思いつつ、それが難しい。

含みがありすぎる絵本で怖い。

でも、もう少し身近な話で『××さんが~』という陰口として考えるなら、それは単に『ちゃんと相手に確認しようね』だろうなとは思う。
目の前に相手がいるなら、勝手に思い込まずに確認する。自分の目で見て感じることが一番大切な情報源だと思うから。

それが出来なかったり、難しい情報源の判断が一番困る。

この話は『身近な話』として書かれてるの?それとも、『確認しづらい情報』の話なのだろうか。政治として書かれてると、どちらかなのか、分かんなくなってしまった。


中学生対象なら『お友達のこと』なのかな。私が考えすぎてるだけか。


とにかく、考えてしまった絵本。

『二番目の悪者』