あな (のうさぎのおはなしえほん 3)
– 2005/7/1 片山 令子 (著)
姪っ子が図書室で借りてきた本。私も読んでみた。
かわゆいかわゆい。絵本っていいね。きゅんきゅんする。
まず、絵が可愛い。柔らかいタッチが好き。
そして、文章も出だしで惹きつけられた。
『のうさぎさんは あさから なんにも するきが おこりませんでした。』
やる気がない……やる気がない事ってあるケド、最初からそれを書いてある。なにこれ、物語をどうやって動かすの?と思っていたら、その気持ちはどんなモノかを身の回りにあるもので表現しようとする。
やる気がないのに、そのやる気がすごい。
そして、色々と身の回りのものを使って気持ちを表現しようとして、辿り着いたのが『地面を掘る事』
たしかに。やる気がないって、狭くて暗い場所にいる様な気持ちかもしれない。
さらにそこから、『落とし穴を作りたい』気持ちが現れるケド、それもすぐに『やっぱり可哀想だからやめた』となる。
かわいい。そのいたずらしたい気持ちも、やめようという気持ちも可愛すぎる。
穴の周りに集まった鳥さんが糞をして、それが穴に埋められて時間が過ぎて花が咲くというラストも素敵。
『やる気がない』と言う話が『花が咲く』というラストで終わる。
全部のページがほんわかした気持ちになる絵本。
でも、姪っ子は本が好きではないので読まない。こんなに短い絵本でも『読む気ない。疲れる』とつれない事を言う。
ううーん。本好きなおばちゃんとしては切なくなる。