不思議の国のアリス (角川文庫) 文庫 – イラスト付き, 2010/2/25
日本語版 ルイス・キャロル (著), 河合 祥一郎 (翻訳)
不思議の国のアリスをちゃんと読んだ事が無いなと思って、図書館で借りてみた。
が、意外と探すのが大変だった。本が何冊かあったのだけれども、実物に辿り着けない。
検索にはある。実物はどこ?と探してしまった。
で、見つけたのは上の本ではなくて、「注釈付きアリス」だった。
面白そうなので借りてみたが、注釈が読みにくい。たぶん、好きな人は注釈も楽しく読めるのかもしれないけれど、とりあえず読んでみたいだけの私には要らない情報が満載。
注釈の情報を補完するための予備知識があればまた別だったかもしれない。
が、注釈が判る人はよほどのアリス好きだろう。とりあえず書いた人は少女好きならしい。注釈もその点を何度も出してくる。
注釈は読みにくかったけれど、物語自体は面白かった。
テンポよく物語が進む上にコロコロと場面が切り替わる。さらには多彩なキャラが出てくる。まるで、ネット小説を読んでるようだと思った。
もともと、少女に話してやった話(その場で作り上げた)を本にまとめたらしい。少女が退屈しない話をと作っているうちにそうなったのだそうだ。作りもなんだかネット小説に似ているような気がしてしまった。
もちろん、この時代にネット小説なんてものが存在するわけがないのだけれども『退屈しないように』コロコロと話しが変わるのはネット小説の特徴でもあるわけで。
で、知ってるようで知らない。「不思議の国のアリス」のラストってどうなるんだろう?
と思っていたら、夢オチだった。
確かにあれだけ話を広げて、謎だらけにして、回収不能と言うか……その必要がないのかもしれない。
むしろ、「夢でした」の方が納得しやすい。
ここにやたらに変な説明が出てくると『不思議の国のアリス』が壊れてしまうような気さえしてしまう。
とりあえず、最後まで楽しく読めて満足なのでした。マル。
不思議の国のアリス (角川文庫) 文庫