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「常識にとらわれない100の講義」を読んで

2024/01/15

常識にとらわれない100の講義 著:森博嗣


「100の講義」を図書館で借りた。
19の「当たり前」になるほど……と思ったので借りてみた。
途中からちょっと辛くなった。
「感情的はよくない」「正しいことをする」みたいなものが、ちょくちょく出てくる。
というか、繰り返される。
そこに絡まってるものが違うだけで、似たような事を続けている。
別に似たような事が続いていてもいい。


けれど、あまりにも「感情的はよくない」「正しい事を見つめればわかる」みたいな文面が続くと、
じゃ、その『正しいこと』って何さ?
と思う。

『その正しいこと』も個人の中の正しさで、誰にとっても正しい事なわけではない。
そんな事も綴りつつ「正しい」が続く……。


辛い。


「この人の正しさの基準は『それ』なんだな」
とは思うけれど、そう思えば「そんな事を言いたいわけではない。馬鹿はこれだから判ってない」みたいな文面が出てきて……
ぬあーーー。と思う。


いや。別に私の思った事に対して「馬鹿」だと書いてあるわけではない。けれど、自分の中と絡んでしまう。

泥沼である。

軽やかに読んでいた気分は半分くらいまで読むと吹き飛んだ。
最後の20くらいは苦行に感じた。


『常識』にとらわれない……けれど、『正しさ』に囚われてしまった。


最終的な感想は、個人のブログを読むのと同じようなものだな……だった。
ブログならば途中で「いいや」と思えるし、それでやめてしまう。


けれど、本は「せっかく借りたし、読もうかな」と思ってしまう。
それに輪をかけて、本の中に『頭は柔軟だから、出来ないと思っても少しずつでもやればできる』みたいな文面を見つけてしまった。「そうだよなぁ」と思って読み続けてしまった。



最後まで読む事が苦痛だった。この人の思考は理解できるけど、共感できない。嫌悪しか湧かない。という事が分かった。


この作家さんが好きな人ごめんなさい。
私は別にこの作家さん好きでも何でもないので、そう思ってしまっただけです。

常識にとらわれない100の講義 著:森博嗣