シーシュポスの神話 (新潮文庫)
– 1969/7/17 カミュ (著), 清水 徹 (翻訳)
『シーシュポスの神話』を読んでみた。
……。
ペストよりも複雑。訳のせいなのか、原文もやはり複雑なのか。
カミュの思考の断片を読む…みたいな目的があるなら楽しいかも知れない。けど、個人的には回りくどく延々と同じ事を違う言葉で言ってるだけにしか見えなかった。
この辺りの思考が『ペスト』のあのあたりに反映されてるんだな。という部分もあったけど。
知らなくてもペストはペストで十分、疲れる物語だった。私には『ペスト』で意味が分からず疲れた部分を、ぐっと深堀してもっと疲れるため作品でしかない。
頑張って読んでみたけど、何を読んでるのか分からなくなる。
物語ではなくて、エッセイなのでなおさら、『個人の思考』の話。個人的すぎて、分かるケド……分かるケド、そんなのを長々と綴られたらこっちが発狂するわ。と思った。
不条理がどうのこうのと書いてあったけど、こんなのを読んでると『この本を読む事が不条理である』という思考に行きつきそう。
タイトルにある『シーシュポスの神話』とは、岩を山の上まで運ぶと、その岩が転がって再び山の上まで運ばなければいけないという地獄の物語らしい。
この本の事だろうか? 一度読んだと思える部分が再び繰り返される。
……で?何の本だった?と聞かれると、
『意味の分からないモノを延々と繰り返す本』と言ってしまいそう。
もちろん、繰り返して読む気はない。本棚の奥深くに眠らせてしまいたい一冊。本棚の奥深くから引っ張り出したけど、再び戻そうと思う。
カミュは難しいので、『難しい事大好き』と言う人以外にはお勧めしない。
『シーシュポスの神話』……超上級者向け(私は、無理)
『ペスト』………感染症対策etc.の為に読むのはお勧めしない。思想半分。感染症流行時に行われることを軸にした人の行動が半分。
『異邦人』……とりあえず読むなら、これ。人を殺す物語という事は分かる。(中学生の私には難しい事は理解できなかった)
個人的にはこんな感じかなと思う。
読書量や個人的感覚によっても違うだろうけど、私はここまで哲学的というか思想満載な本は疲れるだけだった。もっとまとめて簡単にしてほしいと思う。