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「警察官をクビになった話」を読んで

2024/02/20

警察官をクビになった話 単行本
– 2020/3/17 ハルオサン (著)


『警察官をクビになった話』を読んだ。


ブログで見つけて、書籍化されるのをずっと待っていた。
正直、ブログからの書籍化は『ほぼブログのまま』だったり、『ストーリーはほぼそのままで、少しだけ描き直した』といったものが多い気がする。

けど、この本は違った。
ブログと同じ内容だけれども、色々と加えてすべて描き直してあった。
本を開いてすごいと思った。ブログで何度も繰り返されていた『警察官をクビになった話』がものすごくボリュームアップしている。
細かいエピソードが増えている。ページ数も多い。

ブログで読んだ。なんて言えるようなものには仕上がってない。
ブログはブログ。書籍は書籍。ちゃんと分かれている。


買ったかいがあったと思えるし、ブログを読んでも、『全く違うから本も読んでみたらいいよ』と勧めたくなる。


ただ……絵柄は好き嫌いが出てしまいそうだし、話もちょっと重いので、こういう物が好きではない人には向かない。


ブログを確認してみたら、昔のように見やすいものにはしてなかった。
……もっと以前の話に文章と絵をまじえて書いた記事があった。個人的にはそっちの方が好き。


で。本の感想。
…すごい。の一言しかない。


警察官はテレビの中のモノ程度にしか知らないし、身近にいないので分からないケド。
他人の命を守るための訓練で個人を殺すことが出来る。そんな世界があるんだなと思う。
別にそれが悪いという気はない。たぶんそれも『正しい』のだと思う。
正しさを貫ける人達はそうしたらいい。

著者の「ハルオサン」のツイッターもフォローしているけれども、すごく優しくて私は好き。
言葉が丸い。実際のハルオサンがどんな人なのか分からないケド。
弱者に寄り添う……寄り添おうとしている感じの言葉が好き。


正しさを貫けない。
正しい答えが一つではない。
どれが正しいのか分からない。

それでも、選び取る『優しさ』が好き。

本の終わりは、どんな風におしまいにするかな……と思っていたけれども、
ブログと同じような優しい終わり方だった。


着地点はやっぱり『強い正義』より『弱い優しさ』なのかなと思った。
私の勝手な印象。



そんな感じで、正しさに疲れた時に読む本……かなと思う。



※以前はブログにリンクを張っていたのですが、今は閉鎖されてしまったようです。
作者さんはnoteで記事を書いているようです。

『警察官をクビになった話』