編集

「ペスト」を読んで

2024/02/20

ペスト (新潮文庫) ペーパーバック
– 1969/10/30 カミュ (著), 宮崎 嶺雄 (翻訳)

「ペスト」を読んでみた。
頭痛です。難しすぎて……意味が分かりません。

私が読んだのはカバーが違いますが、内容は一緒。本屋で立ち読みしてみると、レイアウトが若干違って、文字が大きく行間も広くなってるようですね。こっちの方が少しは、読みやすいんじゃないかと……でも内容は、やっぱりかみ砕けません。


物語は簡単に言うなら、『ペストが流行した町に閉じ込められた人々の奮闘記』


ただ、『奮闘』するのはペスト退治だけではなくて、町からの脱出や、町の外との連絡手段など……闘うものがそれぞれ違う。
名前が似てるので、誰が何でなんだって??と分からなくなるキャラクターも。


主人公は、医者のリウー……このキャラクターだけは、何とか追いかけたけど、他のキャラクターは誰が何で、どんな背景があったかを覚えてられない。
キャラは出てきては消えて、立ち替わり別のキャラが出てきて……時々、死んで……という感じだった。キャラクターごとの物語を覚えていられない。


ネコに唾を吐きかけたのは誰だっけ?名前は出て来てなかったっけ?とか、
自殺未遂したのは誰?罪を犯して、捕まる事に怯えてたのは誰?
市役所で働いてたのは??物語を書いていたのは?
記者だけは名前を覚えて、理解できた。

判事もいたような?門番は最初の方で消えていった?
神父は誰?演説後にどうなった?


何かが起こるケド、それが誰で、どんな背景なのかが追いかける事が出来ない。


出来事が起きて、何か難しい考えが綴られて……意味が理解できなくなった頃に、シーンが変わって、別のキャラクターが出てきて、また、何かが起きて……の繰り返し。
キャラクターの多さと、難しい考えの羅列が、『何の物語』なのかを忘れさせてくれる。

時々、思い出したように書かれている『ペストの町の様子』が『ペストの物語』だと教えてくれる。

看守も死刑囚と同じ扱いになった(感染リスクが高い)とか、すごく印象的だった。
ペストで人が死んでいくので、町を出ようとした人が撃ち殺されても問題にならないとか、食料が手に入りにくくなった。結局は裕福層の方がリスクが低い。etc.

今の状況と一致するのもあったりするのは、『今も昔も変わらない』なんだろうなぁと。とはいえ、ペストの話だけで物語が進むわけではない。


『その中で人が何を思ったか』が主軸で進む。そして、それが、意味不明の難しい言葉で綴られている。私には難しすぎて、何の物語だっけ??という混乱状態に陥る。


現代ならもっとわかりやすい訳が出てないかなーと思ったら、未だに昔の訳者の本しか出ていないらしく……。

新しい訳で出ていたら買ってみたい。というか、もっとわかりやすく訳して、なんなら言葉をむちゃくちゃ砕いてもいいし、子供向けでもいいから……と、思った。


次は、同じくカミュの異邦人を頑張って読み直そうと思う。
きっとまた、頭が沸騰する。『わかんないよーー』と叫ぶ自信がある。

『ペスト』